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医学教育制度の改革

The medical education system reforms

Study Optimization (学業最適化) プロジェクトを導入

95周年を迎えたマサリク大学医学部は、近年、さらなる飛躍を実現すべく、ヨーロッパ各国の大学機関から賛同を得て、Study Optimization (学業最適化)プロジェクトを導入し、過去3年間で総合医学科67科目における学習要領の改善を実施してきました。

このプロジェクトの目的は、学内における医学の知識や能力を大幅に向上させることにあり、マサリク大学はEUの教育機関から、このプロジェクトのために4000万コロナの予算を獲得しています。

また、新規導入された大学オンラインシステムにより、学生個人が学業管理を簡易にできるようになり、授業内容や試験情報も瞬時に確認できるようになったため、より効果的に予習や復習、試験対策が可能となりました。

教育改革では、講義や研究内容を改善するだけでなく、科目のあり方そのものを大きく変更したものもあります。例えば、解剖学では、古い学術の学習時間を削減する代わりに、現代の医師にとって必要不可欠である分子遺伝学という実践的な科目を追加しました。こうした医学部内でのプロジェクトの導入は、「医学教育の改革」そのものと言っても過言ではないとSterba副学部長は話します。

 

この教育向上のための新プロジェクトには、理論を教える講師だけでなく、民間の診療所や附属病院の代表者も参加し、最終的には385名の教授が開発に加わることとなりました。現在、1,500名の講師陣や学生がこのシステムを利用し、日々の授業に活かされています。

大学教育にとって最も重要なことは、学生の将来に結びつく知識と能力を養うために、最適な授業を提供することであり、チェコ語と英語のどちらの医学部においても、学習効率性を向上させる教育体制を整備することにあります。

また、EU規定に沿った明確な基準を設定し、学習効果を上げるための単位制度も築いています。Study Optimizationプロジェクトは、チェコの教育機関の中でも、医学分野のユニークな試みとして注目されており、中等教育から大学教育への模範的な例ともなっています。またこのプロジェクトにより、医学部卒業生の質も高められているとSterba副学部長は付け加えています。