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大学附属病院でワクチン接種開始

1月末、チェコでは医療業務従事者と老人ホーム滞在者やそのスタッフへのワクチン接種開始に続き、80歳以上の高齢者を対象にファイザー・ビオンテック社製のワクチン接種を開始しました。

2020年末、カレル大学医学部は「日常生活を取り戻し、人々が再び制約なく集まり、社会・文化活動を再開する唯一の方法は、ワクチン接種である」と宣言しました。附属病院はプラハ3区と10区の住民を対象に接種を実施しています。ファイザー・ビオンテック社のワクチンはマイナス70度で保管する必要があり、使用前には通常の冷凍庫でさらに解凍されます。接種用に希釈されたワクチンは、希釈後5-6時間以内に接種しなければなりません。1月26日時点の集計では、20万人弱がすでに1回目の接種を受けました。接種を受けた人は、その後3週間以内に2回目の接種を受けることになります。

科学者、研究者、大学関係者は接種の実施スピードや接種人数を大幅に増やさなくてはならないという見解で一致しています。これは、コロナの変異種がより強い感染力を持っているとみられるからという理由だけでなく、変異種への感染によって病床もさらにひっ迫するからです。病院には20を超える病棟がありますが、そのうちの一棟がわずか4日で一日約600本ものワクチンが接種可能な大規模ワクチンセンターへと姿を変えました。院長のPetr Arenberger氏によると、病院は今後2カ月以内にさらにワクチンセンターを拡大し、接種対象者のさらなる増加を想定して追加の駐車スペースもつくる予定だといいます。

カレル大学医学部はワクチン接種に全面的に協力しながらも、感染後に重症化するリスクが高い人々へのワクチン接種、感染者の迅速な隔離、さらなる感染対策を徹底することが、ワクチン接種が全国民に行きわたるまで我々にできる唯一の対策であると提言しました。